マスクの使用による肌トラブルに悩む方が増える時期になりました。
特に春は、花粉や乾燥、生活リズムの変化が重なり、肌が敏感になりがちです。
さらに「マスクの蒸れ」が加わることで、頬やあご周りの肌荒れが気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、マスクによる「蒸れ」が肌に与える影響と、その具体的な対策について詳しく解説します。
肌環境を整える「常在菌」の重要性

私たちの肌には、「皮膚常在菌」と呼ばれる無数の菌が存在し、肌の健康に深く関わっています。
通常、肌は弱酸性(pH値5〜6程度)に保たれていますが、これがアルカリ性に傾くと、肌トラブルを引き起こしやすくなります。
マスクを長時間着用すると、蒸れによってpHバランスが崩れ、常在菌の働きに影響を与えます。代表的な3種類の常在菌について見ていきましょう。
1. 表皮ブドウ球菌(美肌菌)
表皮ブドウ球菌は、汗や皮脂を分解してグリセリンや脂肪酸を生成し、肌に潤いを与えながらバリア機能をサポートします。健康な肌を維持するために重要な菌です。
2. 黄色ブドウ球菌(増殖すると肌トラブルの原因に)
肌がアルカリ性に傾くと増殖しやすい菌で、バリア機能が低下する原因になります。
マスク内の蒸れや汗が、この菌の繁殖を助長する可能性があります。
3. アクネ桿菌(ニキビのもとになる菌)
毛穴の奥に存在し、酸素に弱い性質を持っています。
皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まることで増殖しやすくなり、肌のコンディションに影響を与えることがあります。
マスクの蒸れによって菌のバランスが崩れると、肌荒れが起こりやすくなるため、適切な対策が必要です。
マスク荒れを防ぐための具体的な対策
1. 肌を清潔に保つ正しい洗顔
蒸れによる肌トラブルを防ぐためには、肌を清潔に保つことが大切です。ただし、洗顔のしすぎや強くこすることは逆効果になることも。
朝晩、泡立てた洗顔料でやさしく洗うことを意識しましょう。
2. 汗をこまめに拭き取る
マスク内の蒸れを抑えるために、こまめに汗を拭くことも重要です。
肌にやさしいタオルやティッシュで軽く押さえるようにしましょう。
3. 通気性の良いマスクを選ぶ
不織布マスクは密閉性が高く蒸れやすい特徴があります。
肌の状態に応じて、布マスクや通気性の良い素材を選ぶことをおすすめします。
4. 肌のpHバランスを整えるスキンケア
肌には「アルカリ中和能」という性質があり、本来は自ら弱酸性の状態を保とうとします。
スキンケアを選ぶ際には、肌のバリア機能をサポートする成分が配合されたものを活用しましょう。
5. 適度にマスクを外し、肌を休ませる
可能な範囲で、マスクを外して肌を空気に触れさせる時間を作ることも大切です。
例えば、人が少ない屋外などではマスクを外し、蒸れを軽減しましょう。
まとめ
マスクの蒸れによる肌荒れを防ぐためには、
- 正しい洗顔で肌を清潔に保つ
- 汗をこまめに拭き取る
- 通気性の良いマスクを選ぶ
- 肌のpHバランスを整えるスキンケアを取り入れる
- 適度にマスクを外し、肌を休ませる
といった対策が有効です。
肌環境を整えて、健やかな素肌を目指しましょう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた次回もお楽しみに♪