【美容成分解説コラムVol.3】酸化亜鉛~これなしじゃ日焼け止めは語れない!~

こんにちは!レイテノール編集部の南です。
ニッチだけど役に立つ、成分表示がちょっと身近になる、
そんな化粧品成分の世界へようこそ♪

第3回は日焼け止めについてご紹介していきます。

日焼け止めを2つにわけると…

美肌を守る上で絶対欠かせない重要アイテム、日焼け止め。
毎年新作が何種類も出て、とにかく情報が多く選びにくいアイテムの1つではないかと思います。
そんなすべての日焼け止め、この2つにまず分けることができます
…ずばり、「ケミカル」「ノンケミカル」か!
ケミカルとは紫外線吸収剤のことを差し、
ノンケミカルは紫外線吸収剤が使用されていない=紫外線散乱剤のみで作られていることを意味しています。
この吸収剤や散乱剤というのは成分がどのように紫外線をカットするかという仕組みを意味しているんです。

ノンケミカルとは?

散乱剤は別名反射剤とも言い
文字通り紫外線を肌の表面で反射させることで紫外線が肌に触れないようにする仕組みです。
UVカットの服を着ているようなイメージなので、
SPFが大きくなっても肌への影響は変わらず、一般的に「肌に優しい」といわれています。
ただ散乱剤として使われるミネラル類は白い粉体が多いため、白くなりやすかったり、
ものによってはきしむと感じる商品があるかもしれません。

ケミカルとは?

吸収剤は角質層に浸透し、紫外線を一度肌に吸収し、
それを熱エネルギーに変換することで紫外線のダメージを防ぐ、という仕組みを用いています。 
一度浸透することで効果を発揮するためアレルギー反応が出るリスクが散乱剤よりも高く、
SPF値が高くなるとそれだけ肌への負担が大きいと言われています。
一方で使用感の良さであったり、散乱剤よりも高いSPF値、耐水性のものを作りやすいなど
大きなメリットもあります。

じゃあ、ケミカルって良くないの…?

吸収剤が肌に負担になるといっても、紫外線のほうが余程ダメージが大きいです。
デイリー使いには負担の少ない散乱剤を、
アウトドアの時にはウォータープルーフの吸収剤を、
のようにシーンによってできるだけ負担にならないかつ十分に防御ができるよう
使い分けるのが大切です★

ノンケミカルの成分について

紫外線散乱剤の代表成分は「酸化亜鉛」「酸化チタン」です。
しかし…皆様こんな噂を耳にしたことはありませんか?
「酸化亜鉛は毛穴に詰まる」「ニキビができる」と…。

酸化亜鉛の噂の真相

酸化亜鉛化粧品として100年以上日焼け止め成分としては30年以上の歴史があり、
あらゆる角度から研究されている成分ですが、
現状「酸化亜鉛が毛穴に詰まる」という報告は1つも存在しないんです。
ではなぜエビデンスのないこの噂が大きな支持を得ているのでしょうか?
それは酸化亜鉛が「油と混ざると固まる」という性質を持つからです。

実は固まるといっても緩いペースト状になるだけで、
角栓のようにカチカチに固まるわけではありません。
しっかりとクレンジングすることで問題なく落とすことができるのですが、
使用しているクレンジングとの相性によっては落としにくい場合があります。

界面活性剤の配合量が少なく皮脂に近い成分のもの、
特に油脂系のクレンジングなどはものによっては酸化亜鉛を落としにくいです。
そういった「ちゃんと落とせていない」が積み重なることで
「毛穴に詰まる」「ニキビができる」になってしまうんです。(涙)

酸化亜鉛のメリット

しかしそれでも、酸化亜鉛を使うべき!といえる最大のメリットがあります。
酸化亜鉛はUV-A波のカット効果にとても優れているんです!
UV-A波といえば最も肌の深部に到達したるみを引き起こす恐ろしい紫外線です。
同じ散乱剤の酸化チタンはUV-B波のカット効果には優れていますが
UV-A波のカット効果はあまり高くありません。
酸化亜鉛は肌への負担を軽くしながらUV-A波をカットするために欠かせない成分なんです★

終わりに

安全性が高く、紫外線カット効果にもとても優れた酸化亜鉛。
相性のいいクレンジングと出会えさえすれば、怖いものはありません!
2月からはもう紫外線が強くなり始めます。
お気に入りのUV、お気に入りのクレンジングを携えて、向かうところ敵なし!な春を迎えましょう♡

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
それではまた次回もお楽しみに♪