【美容成分解説コラムVol.2】グリチルリチン酸~4000年の歴史!「生薬の王」が生む万能鎮静成分~

こんにちは!レイテノール編集部の南です。
ニッチだけど役に立つ、成分表示がちょっと身近になる、そんな化粧品成分の世界へようこそ♪

第2回は【グリチルリチン酸】についてお話していきます(^ ^)

グリチルリチン酸とは?

グリチルリチン酸は、「生薬の王」ともいわれる甘草(カンゾウ)の根から抽出される成分で、長く世界中で漢方、医療、美容剤として用いられてきました。その歴史は4000年ともいわれ、古代エジプトにも甘草の記録が残っているのだとか。特に漢方においては約70%に甘草が使われているくらい、その効果には信頼がおかれています。

最大の特徴は…

グリチルリチン酸最大の特徴はその「抗炎症作用」です。その実績をもとに、スキンケアとしては「肌荒れ防止有効成分」として医薬部外品有効成分に承認されています。また炎症による腫れ・痛みを鎮静し、グリチルリチン酸自体の刺激も少ないので、鎮痛剤や目薬にも配合されている効果と安全性、どちらも信頼のおける成分です(^ ^)

呼び名の違い

化粧品に配合される場合は「グリチルリチン酸2K」、医薬部外品の場合は「グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸二カリウム)」、医薬品の場合は「グリチルリチン酸二カリウム」と呼び名が変わります。またグリチルリチン酸ジカリウムは水に溶けやすく加工されたもので、グリチルリチン酸ステアリルは油分に溶けやすく加工されたものです。

グリチルリチン酸の効果

グリチルリチン酸の主な効果・効能を3つご紹介します。

抗炎症作用

特に赤く炎症を起こしてしまったニキビのケアにとてもおすすめです。

痛み、熱、腫れなどの炎症の症状は、プロスタグランジンE2という炎症因子によって引き起こされます。グリチルリチン酸はこのプロスタグランジンの産生を抑制するんです!炎症の悪化を防ぎ、さらに赤みを抑える効果も期待できます♪

もちろんニキビだけではなく、肌全体の赤み、肌荒れ、日焼け後の火照りなどのお手入れにも心強い味方です。

抗アレルギー作用

グリチルリチン酸はアレルギー反応によるかゆみや痛みの予防、アレルギー反応の緩和にも効果的です。アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出を抑制します。花粉症の季節の肌荒れケアにも効果的です(^ ^)

バリア機能改善効果

健やかな肌をキープする鍵を握るのがバリア機能バリア機能を構成するのは、皮脂膜、天然保湿因子、細胞間脂質の3つです。そしてこのバリア機能をより強固にしている機能の1つが、コーニファイドエンベロープという角質細胞の周りを覆う頑丈なたんぱく質の膜状構造です。この働きによって角層内部から水分が失われすぎるのを防いだり、刺激物の侵入を防いでいます。グリチルリチン酸はコーニファイドエンベロープを丈夫にする働きがあるので、バリア機能の改善、安定が期待できるんです!

こんな人におすすめ!

・赤いニキビができている
・肌荒れが気になる
・何を使ってもピリピリを刺激を感じる
・日焼けして肌が火照っている
・バリア機能が揺らぎやすい

最後に

一般的に医薬品に配合される成分は化粧品に配合することはできませんが、グリチルリチン酸は数少ない例外の1つなんです。
それだけ長い期間配合実績があり、効果効能、安全性が認められているんですね(^ ^)
お肌が揺らいでしまったときの心強い味方、ぜひ知識に加えてくださいませ★

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました♡
それではまた次回もお楽しみに♪