夏の日差しが強くなると、気になるのが紫外線対策。
日焼け止めや日傘も大切ですが、実は「服選び」も大きなカギを握ります。特に素材や色によって紫外線の通しやすさは大きく異なるため、日常のファッションにも工夫が必要です。
今回は、紫外線をカットしやすい服の色や素材の特徴を、科学的なデータとともに解説します。
色の違いで変わる「焼けやすさ」

焼けにくいのは濃い色
服の色によって、紫外線の透過率には大きな差があります。一般的に、濃い色ほど紫外線を通しにくいとされており、以下のような順で防御力が変わります。
- 黒・紺:非常に通しにくい
- 緑・茶色:中間レベル
- 赤・黄色・白:やや通しやすい
特に黄色は紫外線を反射しやすい性質がありますが、反射された紫外線が顔に当たりやすくなるリスクも。そのため、淡い色を着るときは、顔や体への日焼け対策を重ねて行うことが推奨されます。
素材で選ぶ紫外線対策ウェア
シルクは機能性にも注目
シルクは天然のタンパク質でできた繊維で、吸湿性・放湿性に加え、紫外線を吸収するセリシンという成分を含んでいます。
実験データでは、紫外線防御率約84%という結果もあり、機能性と美しさを両立した素材といえるでしょう。
綿は肌あたり◎だが防御力はやや低め
Tシャツなどで定番の綿素材は通気性が高く快適ですが、紫外線カット効果は約68%とされます。特に淡色の綿製品ではカバー力が下がるため、重ね着やUVインナーとの組み合わせが望まれます。
驚異の防御率!注目の天然素材「ヘンプ」
紫外線カット率は最大99%
天然素材の中でも特に優秀なのがヘンプ(麻の一種)。
似た素材のリネン(亜麻)が防御率約56%に対して、ヘンプは最大で99%という非常に高い紫外線防御力が報告されています。
ヘンプは古代から使われてきた丈夫な繊維で、通気性にも優れており、暑い季節の衣類にぴったり。肌ざわりもさらっとしていて、機能性・快適性を兼ね備えています。
さらに、食品としての活用も進んでおり、植物性たんぱく質を補う「ヘンププロテイン」は健康意識の高い方にも人気の素材です。
化学繊維のパワーも活用しよう
水着跡から学ぶ「UVカット力」
真夏に水着を着て日焼けしたとき、跡がくっきり残ることがありますよね?
これは、水着に使われるポリエステルやナイロンが90%以上の紫外線をカットしているためです。
その特性を活かして、黒系のポリエステル素材やレーヨン素材の羽織りものをうまく使えば、ちょっとした外出でも効果的な紫外線対策になります。
顔まわりは「小物」で守る
どれだけ紫外線を通さない服を着ていても、顔は衣類でカバーしきれません。
だからこそ、日傘・帽子・サングラスなどの小物類を取り入れることが、トータルで肌を守るカギとなります。
服の「色」と「素材」で差がつく紫外線対策
日常的な紫外線対策は、服の選び方次第でより効率的になります。以下のポイントを押さえれば、無理なく肌を守る生活が実現できます。
- 濃い色の服を意識的に選ぶ
- ヘンプやシルク、ポリエステルなど紫外線カット力の高い素材を活用
- 淡色の服のときは、日焼け止めやUVインナーで補う
- 顔まわりは日傘や帽子などの小物でガード
ちょっとした工夫で、夏の紫外線対策も快適に。服の力を味方につけて、美しい肌を守っていきましょう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回もお楽しみに♪